サーブ17



1065馬力 435km/h
スエーデンが1940年に初飛行させた急降下爆撃機で、初期は
アメリカの技術者の指導の元に開発されたが、スカンジナビアの
状況に不安を抱いたアメリカ人が帰国した後は、スエーデンの
技術者が完成させた。
エンジンの違いでB17A:R−1830ツインワスプを筆頭に
B17B:マーキュリーXXIV、B17C:ピアジオP.XI
となっている。 動力事情の悪さがうかがえる。
見ての通り非常に特徴的な脚は、急降下時のダイブブレーキも
兼ねているため、独特の形がおもしろい。
当時は小さかったスエーデンの航空産業でも、アメリカの技術の
導入の結果、胴体内爆弾倉を装備している。
国の中立政策の結果、侵攻軍に対する阻止爆撃を主眼としての
運用を行う機体となった。
主脚はソリとの交換も容易となっていたが、フロートを装備して
水上偵察機となった機体もあり、自国の沿岸線の哨戒の任務に就い
ていた。
しかし現在に至るもスエーデンは強力な武装中立国であり、当時も
中立政策を保っていた。 よって、ソ連の侵攻を受けたフィンランド、
ドイツの侵攻を受けたノルウェー、に比べて実質的に戦争に巻き
込まれずに済んだ為に、本機の戦歴も見えない。
スエーデンでは1948年まで運用されたが、他国に譲渡された
機体は1960年代後半まで運用されたという。
民間では現在も飛行可能な機体が結構あるようだ。


ウォーバード見出しに戻る