デファイアント
1480馬力 480km/h
イギリスは一時期、単発複座戦闘機に固執していた。
その最も顕著な一機が、本機である。
低速の単発爆撃機等を相手にした場合は、それなりに威力を発揮
したものの、まともな単発単座戦闘機に対抗できる機材ではなか
った。 重い、そして実戦では役に立たない後方旋回機銃塔や、
馬力に比して劣速度であることなどが、まともな戦闘機としての
運用を阻害していた。
しかも前方固定武装を装備していないと言うとんでもない設計で、
本当に「戦闘機」かどうか判断に困るほどの弱点を持っていた。
パイロットは敵機を見つけても、わざわざ後部旋回機銃の範囲内に
敵機が入る運動をしなければならないのである。
フランスでの戦いでは、それなりに気をはいたものの、バトルオブ
ブリテンではまともな戦闘すら出来なかったために、後には標的
曳航などの雑用機に格下げされた。
それでもエンジンの出力を強化した型なども含めて1000機近く
製造されており、その中には「標的曳航仕様機」があると言う。
訳のわからない機体である。
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