サンダーランド
1065馬力4発 335km/h
当時、世界で生産された4発飛行艇の中では、最大量産機である。
元々は民間商用であったが軍用に転用され、戦後まで量産を続けている。
飛行機の性質上、目立った大きな戦果は残していないが、厳凍の北海で、
雲たれ込めるドーバー海峡で、不時着したパイロットの救難に活躍。
討って出ては4000km以上ある航続距離を生かして大西洋上まで
飛行し、イギリスの天敵・Uボートを攻撃した。
大型機にしては頑丈で操縦性が良く、イギリスの救難・哨戒機としては
最高の機体である。
7.7mm機銃8丁の武装は飛行艇としては大きなもので、飛行艇の
死角である機体下面に潜りこまれない限りは、敵機にとってもかなりの
脅威になったと思われる。
イギリスは本機の他にも独自に多くの4発・双発の飛行艇を出しているが、
どれも2桁の生産機数で、文字通り「桁違い」の感じがする。
同じショート社の陸上重爆撃機「スターリング」の主翼などは、本機の物を
流用して設計されており、短期間で設計が完了している。
その面でも大きな功績が残っていると言えるだろう。
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