ハンプデン



1000馬力2発 409km/h
ハンドレページ社が1936年に送り出した、特徴的な双発爆撃機。
空気抵抗の低減を狙った胴体の横幅は、わずかに1.2mしか無く
あまりの狭さに「スーツケース」とあだ名された。 
当時の双発爆撃機としては高速で爆弾搭載量も多く、航続距離も長
い上に、前縁スラットのおかげで低速飛行もこなせた。
ところが実戦ではこの長所が現れず、短所だけが目立ってきた。
高速を出す為の狭い機体幅は乗員へ過度の負担を課し、パイロット
や銃手が傷付いても容易には交代できなかった。
長い航続距離も護衛戦闘機なしではなかなか活かせない。
そこで損害を抑える為やむおえず夜間爆撃が主用される事になる。
ベルリンを含めドイツ各地の主用地点や軍事拠点に対する爆撃や
機雷敷設を敢行し、ドイツ海軍がイギリス本土上陸用に集めている
戦力にジャブのようなダメージを与えていき時間を稼いだ。
ハンドレページ・ハリファクスの生産が軌道に乗ると、そちらに生産
力を回す為にハンプデンの生産は1270機で終了した。
その後は第一線からは引退し、沿岸警備など後方で運用された。

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