フルマー



1080馬力 412km/h
イギリス空軍向けに生産された軽爆撃機バトルは、旧式ながら
低翼単葉引込脚の近代的な形をしていた。
海軍から当時の複葉艦上戦闘機に代わる近代的艦上戦闘機の
開発が計画された時、フェアリー社はこのバトルを原型とした
機体を提示した。 今から考えればあまり成功が期待できない
ような経緯だが、当時日進月歩だった航法装置の近代化に伴い
その操作要員が必要であるとの理由で、比較的大型で複座の
機体を必要としたから、なるほど一応は納得出来ない事もない。
1940年に初飛行した本機は7.7mm機銃8丁を主翼に装備し
軽爆からの変身なのでしっかり爆弾も搭載できる余裕を見せた。
しかし肝心の対戦闘機戦闘は無理があり、バトルオブブリテン
では、激戦の可能性の低い北部の陸上基地に配備された。
バトルオブブリテンが一区切りすると、改良型の空母への配備
が本格化しだし、地中海、インド洋、などでの船団護衛に就き、
少し後に自国製シーハリケーンやアメリカ製の艦上戦闘機が
行き渡るまでの間、艦隊の頭を守った。
後には夜戦としてレーダーを装備した機体も現れ極少数が実戦
配備されたが、ほとんど実験の域を出なかった。

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