アルバコア
1065馬力 259km/h
複葉羽布張り固定脚の旧式雷撃機ソードフィッシュに代わる
新型艦上雷撃機を発注したイギリス海軍は、フェアリー社の
単葉案と複葉案の内から複葉案を選んでしまった。
しかも胴体こそ金属製だが、主翼はいまだ羽布張りだった。
可変ピッチプロペラやダイブブレーキなども取り入れられ、
機体各所も空力的に洗練され、密閉風防も採用されていた
ものの、おかげで重量が増加、根本的に複葉機としての抵抗
の多さなどが災いし、運動性や操縦性の悪化を招いた。
またエンジンの過熱や不調も続き、新型機アルバコアを配備
された飛行隊からは、旧式機ソードフィッシュへの変更が望ま
れる始末だった。
艦隊に配備された機体は地中海などにも展開したが、前任の
ソードフィッシュほどの活躍はできず、早々に退役した。
そして、新型機アルバコアの後任を旧式機ソードフィッシュが
務めるという奇妙な状態となってしまった。
世界的に見て低翼単葉引込脚の艦上機が続々と出てくる
時期に、固定脚の複葉機を選択したのが間違いだったろう。
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