ハドソン



1200馬力双発 420km/h

ロッキードが開発した機体ながら、発注は元々イギリス空軍からで
P−51と似たような出自である。 当時のレンドリース法によって
米陸軍にも納入されており、後に米陸軍、米海軍、米沿岸警備隊でも
少数採用されている。 発注元のイギリスでも沿岸警備隊で運用。
元々は名民間機「ロッキード・エレクトラ」がベースとなっており
少しでも飛行機が欲しかったイギリスが「すぐに用意できる簡易な
爆撃機」を欲した事から、開発が早く、必要な時に数が揃った。
突貫工事で爆弾倉と開閉扉が取り付けられ、銃塔も装備されている。
ロッキード社の営業の「がんばった感」が感じられる。
太平洋戦争の開戦時はマレー半島の英軍機が日本軍を攻撃し、輸送艦
1隻撃沈の戦果を挙げている。
イギリス本土周辺海域でも様々な支援任務に重宝されたが、航続力
がモノを言う洋上ならともかく、Me109の跳梁する陸上攻撃は
荷が重かった。
性能は凡庸だったが「必要な時に間に合った」というだけでも製品
としては大成功である。 凡庸な性能の機体が、イギリスに対して
だけでも3000機も売れたのだ。 ロッキード社の大勝利である。

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