He219 ウーフー



1750馬力2発 605km/h
ドイツが夜間戦闘専用機として初めて発注した機体。
とにかく武装が強力で、30mm機関砲と20mm機関砲の
様々な組み合わせが試されたが、いずれも同機関砲の多数
装備でありその攻撃力は絶大。
標準的な武装は、30mm機関砲4門だった。
その武装も胴体下やコクピットよりずっと後方の主翼に
集中しており、夜間における射撃時のマズルフラッシュで
パイロットが幻惑されないように配慮されている。
武装以外にも、夜戦に不可欠なレーダーであるFuG220
リヒテンシュタインSN2を装備。 帰投方位測定装置など
も完備。 後には後方警戒レーダーなども装備された。
圧搾空気を利用した(かなり身体に負担がかかる。)もので
はあるが、実用機としては世界で初めて射出座席も装備され
ているデラックスさ。 斜め銃しか専用装備の無い日本の
夜戦とは比較にならない感じがする。
ところがこれだけの機体を「ハインケルは気に入らない」と
の理由から、ドイツ空軍は生産を遅らせるような真似をした。
資材の分配を減らすなどの妨害工作は、戦力を斬減させるだ
けのものであった。
しかし少数の実戦配置機の活躍は目覚しかった。
連達の夜戦パイロット・シュトライプ少佐の操縦するHe219
は、初出撃のしかも30分間で5機の重爆を撃墜。
着陸時の事故で失われたものの、パイロットと同乗員は無事
に生還を果たした。
以後も唯一「モスキートと渡り合える夜戦」として、少数な
がら終戦までドイツの夜空に飛び立っていく。

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