Ju87 スツーカ



1200馬力 380km/h
ドイツにおける緒戦の電撃戦の立て役者。
ダイブ時の独特の音は「地獄のサイレン」との異名を奉られ
る程、連合軍地上部隊から恐れられた。
この音は、主脚に取り付けられた発電用プロペラを作動させ
ると、主翼後方の本体装置を作動させ音を出す仕掛けだった。
空気抵抗は増加し飛行性能は悪くなると思うのだが、この
威嚇効果が今でも語り継がれる程になろうとは。
急降下爆撃のみに性能を絞った設計は、極めて優秀な急降下
爆撃性能を本機に与えている。
東部戦線やアフリカ戦線における本機の評価は極めて高く、
タンクキラーの名を欲しいままにした。
しかし、同時に犠牲となった性能もある。
一線級の軍用機にしてはあまりに遅い速度が致命傷となる。
また、短いと言われるMe109よりもさらに短い航続性能が
大きく脚を引っ張っている要素である。
1940年のバトルオブブリテンを皮切りに、犠牲となった
性能ばかりがクローズアップされていくことになる。
それでも1943年まで生産は続き、5700機程がドイツ
空軍に引き渡された。 最終生産型は、37mm機関砲を
左右の主翼下に計2門装備した戦車襲撃機に仕様変更され
急降下爆撃の出番は無くなった。
性格や性能は全く違うものの、本機も零戦と同じく「攻撃用
の航空機」だったのだ。 それ故、受身に回ると脆くなる。
ところで私見ながら、形が無骨と言われているものの、それ
なりに見栄えがすると思いません?

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