Hs129



700馬力2発 410km/h
対地・対戦車攻撃機という当時にはまだ無かった設計思想を
与えられた対地攻撃機。
できるだけ小さな機体に防弾性能を与える為に、余分なスペース
はほとんど無く、計器などもエンジンナセルに取り付けられており、
急降下角度指示器を兼ねた照準機も風防の外側に取り付けられ
ている。 そのエンジンはフランスのノーム社から引っ張ってきて
いる代物である。 恐るべきコストパフォーマンス。
コクピットはとにかく狭く、小柄な日本人から見ても狭い。
写真を見る限り零戦より狭いのだから、大柄なドイツ人がどう
思ったのか知りたいところである。
と同時に、作戦域が低高度ということもあり、緊急時の脱出を
難しくしたであろう事は容易に想像が付く。
固定武装は20mm機関砲と7.92mm機銃しか無く、ソ連の
戦車には威力不足だった。 そこで、胴体下に30mm機関砲の
ポッド式に追加装備として火力を増大させた。
これが本機の標準的な装備となっていく。
最大で75mm砲まで搭載してソ連戦車群に挑みかかり多くの
戦果を挙げた。
その反面、地上すれすれの戦闘行動は本機に多くの犠牲を強いた。
850機を越す生産機数のほとんどが、搭乗員と共に東部戦線の
空に散っていった。

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