Fw189
465馬力2発 334km/h
特異な機体である。
360度の全周囲視界を得る為に、ツインブームの機体として
設計された近距離偵察機。
1937年に出された発注仕様の競作に応募し勝ち残った機体
ではあるが、フォッケウルフ社は新興の会社であるがゆえに
技術力は高くても、生産力はまだまだ弱かった。
おかげで部隊配備は1942年にまでずれ込んだ。
更にFw190というヒット作まで出してしまったから大変。
フォッケウルフ社の生産力はほとんどFw190に回されてしま
い、本機はフランスやチェコなどの工場でノックダウン生産さ
れた数も多かった。
低馬力ながら2発装備したエンジンのおかげで、高い生残性を
得ている。 また、見かけよりも強靱な設計で、片方のエンジン
が脱落しても帰還した機体もある。
それでも、東部戦線では地上軍の目となって戦場を飛び続け、
多くの機体が三人の乗員と共に散っている。
画像は設計者のクルト・タンク博士自身が操縦する試作機。
この博士がたいそう元気な方で、自分の設計機は自分で操縦
しないと気が済まないらしく、試作Ta152でP51の追撃
を振り切ると言う「離れ業」もやってのけている。
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