Fi156
240馬力 175km/h
ドイツの隠れた名機「シュトルヒ」
65mの離陸滑走距離、そして、20mの着陸滑走距離は
現在のレベルでも、驚異的な能力である。
翼いっぱいに取られたフラップと前縁スラットは、形こそ違え、
現代のデルタ翼に通じる設計思想が感じられる。
日本にも少数の機体が輸入されており、一部は終戦まで使用され
続けていた。 現在のSTOL機の原型と言えよう。
北アフリカ戦線ではドイツ陸軍の名将エルヴィン・ロンメルが、
まさしく足代わりに本機を利用し、偵察や連絡に重宝していた。
ドイツ崩壊寸前には、連合軍に包囲されたベルリンに、女性飛行
家のハンナ・ライチが本機を操り、強行着陸。
もはや実態の無いドイツ空軍の総司令官に任命された新元帥を
総帥官邸に送り届け、後日、別の練習機でベルリン脱出を果た
した事は、隠れた秘話である。
ドイツの産んだ、最も素晴らしい機体の1つである。
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