SM81



680馬力3発 340km/h

1935年から生産が開始された固定脚の爆撃機。
民間の旅客機SM73の派生型で、SM79より後発で計画が
開始されたので、引込脚のSM79に対して、古めかしい固定脚
ながらも後発のディジグネーションとなっている。
厚い主翼に、力不足の3発エンジン、曲線が多く、固定脚。
更には羽布張り、部分的には木製外板。 設計思想自体の古さが目
立つが、民間機の改修機として計画が始まったので、時期的に適宜
調達ができたのは、工業製品としては成功だった。
どうみてもJu52っぽい「輸送機」だが、搭乗員にとっては少々
不本意だったろうが「爆撃機」として実戦参加している。
エチオピア侵攻では敵方に全く制空権がなかったので、悠々と戦う
ことができたし、スペイン戦争にも義勇軍として出撃した。
しかし1940年には低速ゆえに昼間作戦は危険とされて夜間出撃
が多くなっていた。
第2次大戦の開戦後は雷装型も考えられたが、実用化されなくて
幸いである。 こんな低速の大型機で海面高度の雷撃などしよう
ものなら、搭乗員の生還は期し難い。
その後は輸送機として運用された。 コードネームのピピステルロ
は「コウモリ」の意味で、曲線が多く、夜間専任の本機にはマッチ
したネーミングである。


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