九九式双発軽爆撃機



「ハ25」980馬力2発 480km/h
独特の形状を持つ胴体が、胴体内爆弾倉や後方防御機銃の射角の
増大など多くのメリットを本機に与えている。
試作段階から高性能を示し、後には急降下爆撃も出来るようになる。
当時の双発機でありながら、すでに急降下爆撃ができるほどの機体
強度があった事は驚異である。
急降下爆撃の専門集団であるハズの日本海軍が初めて装備した、
双発急降下爆撃機はずっと後の「銀河」が最初で最後である。
大戦初期から活躍し始め、陸軍の主力軽爆として殆どの陸軍戦線に
投入され、大戦末期迄戦い続ける。
爆撃以外に物資の空中投下などにも使用され、南方のジャングル戦
ではその面でも重宝されている。
惜しむらくは、大陸での対ソ戦線を想定した爆撃機だけに、陸上兵力
への支援と言った性格の強い機体であった為、長距離攻撃を敢行
できる機体では無かった事である。(九七重爆が補完した。)
また、後期型ですら両方のエンジンを合わせても2000馬力少ししか
出力が無く、それに起因する速度不足や爆弾搭載量の少なさは覆い
隠せず、旧式化した後の攻撃方法はもはや弁を待つまでも無い。
陸軍初の公式な特攻は本機によってなされている。
余談だが、後の二式複戦は本機を基礎に設計されている。

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