機上作業練習機「白菊」(シラギク)
天風21型515馬力 230km/h
機上作業練習、とはパイロットと共に航空機に同乗する要員の養成
の為の訓練をする為の機体で、航法、通信、観測、偵察、その他の
航空作戦に必要な技能を身につけるための練習機である。
前任の九十式機練に代り大戦中期から登場した。 他国では多座の
すでにある機体を流用している事が多かったが、日本では専用機を
開発、運用していた。
パイロット1名の他、教官1名と3名の練習生が搭乗できたと言う
から、見た目よりもかなり余裕があったと思われる。
性能は先代よりも良かったが、細かい使い勝手では九十式の方が
良かったと言う話もある。
大戦末期には部分木製化や、全木製化が計画されたが、全木製化の
対潜哨戒機型は計画だけに終わった。
特攻にも出撃しており、航続距離の延伸と爆装をした結果、速度は
非常に低下した。 それでも菊水七号作戦時、86機の特攻出撃の
うち、実に49機が本機であったと言う。
その後も沖縄陥落により菊水作戦が終了するまで、本機の特攻出撃
が繰り返された。
画像は、戦後米軍使節などを輸送するミドリ十字に塗装変更された
機体で、奥側は先代の機上作業練習機九十式機練。
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