その戦果3
その日の米空母のパイロット達は一機の被害もなく、多くの
キルマークを機体に描き込んだ。
米空母は午後2時48分に迎撃隊の収容を完了した。
「1457(午後2時57分)レーダースクリーンクリアー」
その日の戦闘報告の最後が、そう締めくくられている。
ベテランの野中少佐以下160名の攻撃隊員、10名の直掩隊員
の損失を出し、何の戦果もあがらなかった。
全滅必至の攻撃とは言え、ただの一機も陸攻が帰らなかったのは、
さすがの上層部にも大きな衝撃を与えた。
その後も、桜花をはじめ多くの特攻機が、その直掩機や母機諸とも
再び帰ることの出来ない命令に従い、散っていく。
速力33ノット、搭載機90機以上を誇るエセックス級空母。
ナンバーからCV−15ランドルフであることが判る。
圧倒的な迫力に、恐怖すら感じる。
特攻専用ロケットグライダー「桜花」11型
画像は米軍の捕獲機だが、その異形は他を圧倒する。
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