最期の瞬間


あまりにも有名な写真ばかりで恐縮ですが、しっかりと覚えて
おかなければならない「瞬間」を現在の我々に語りかけている
ような気がします。


主翼に被弾した零戦52型。
この火が消えるよりも早く、パイロットの命が消える。


突入する彗星33型。
左主翼の被弾による白煙が、あまりにも悲愴である。


連続写真の1枚目。
被弾による火炎かパイロットの被弾かで、操縦の自由を失って
いる感じがします。


上の1枚に続く1枚。
火災に耐えきれず、エンジンが脱落。 手前の水柱がエンジンの
落下によるものであろう。 大型機がこの高度でこのような体勢
になれば、もはや回復は絶望的である。


これも有名な一葉。 墜落する彗星特攻機。
凄まじい弾幕に包まれ、紅蓮の炎をはき、急激に高度が下がる。


私が最も「怖い」と思う1枚。
この後、この零戦はミズーリの分厚い舷側装甲に弾き返され、海中
に突入してしまう。 が、ここに写る多くの将兵が覚悟したに違い
無い。 それ以上に零戦パイロットの意志が伝わってくる。
飛行高度海面以上、ミズーリの上甲板以下、といった「神業」で
迫る必死のパイロットをもってしても戦艦の撃破は難しい。


紅蓮の炎に包まれて墜ちる特攻機。
手前で翼を休めるグラマンF6F。 あまりにも」対照的である。
飛行機も、パイロットの運命も。


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