F6Fヘルキャット
2000馬力 611km/h
強力なエンジン、堅牢な防弾装置、12.7mm機銃6丁の攻撃力。
本機こそが米海軍に太平洋の制空権を奪い返した機体といえよう。
「凡作」と言われるが、量産性、高可動率、強靱さは特筆に値する。
さらに、F4F譲りの主翼折畳機構が、この大型機の空母への大量
搭載を可能にし、強靱な設計は900kgの爆装を可能とさせ、
カタパルト射出により小型の空母からも作戦行動を行える。
機体内部には約950Lの燃料を積載でき、画像で見てわかる巨大な
ドロップタンクには約570Lの燃料を搭載できる。
長距離フェリー時には更に補助タンク約380Lを2個装備。
恐ろしい燃料の搭載量である。
夜戦型や偵察型なども少数が配備されており、夜戦型は20mm機関砲
2門と12.7mm機銃4門装備に変更され、APS−6レーダーを
右主翼端に装備している。
偵察型は12.7mm機銃2門に武装を減らし、カメラを搭載して増加
した重量分を軽減している。
大戦中に米艦上機の撃墜した日本機は約6500機、その内5100機
以上が本機によるものである。 「宿敵グラマン」のアダ名は伊達ではない。
映像でよく目にする零戦撃墜のシーンは、殆どが本機に搭載された
ガンカメラによるものである。
初見参は1943年8月31日のマーカス島空襲であり、その後、F6Fの
2年に渡る攻勢により、最終的に日本の制空権の及ぶ空は、世界の
いかなる場所にも存在しなくなってしまう。
マーカス島は現在、日本国領・南鳥島として自衛隊や沿岸警備隊、
気象庁などが小規模な派遣を行っている。
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