P39エアラコブラ



1150馬力 628km/h
胴体中央部にエンジンを備え、重量分布の中央への集中を図り、空いた
機体前方に37mm砲と前輪式降着装置を装備。
空力的に洗練された設計と相まって高性能が期待されたが、結果的には
それ程良い機体にはならなかった。
とにかく、燃料残量はもちろん、弾丸残量にも反応するほどの敏感な機体
には、多くのパイロットが手こずっただろう。
エンジンから離れたプロペラを回す為の動力系トラブルは当然の如く頻発。
稼働率は決して良いとは言えない。 主にニューギニア戦線で使用されて
日本機と相対したが、芳しい戦績は残っていない。
エンジン(最大の熱源)がパイロットの後方にあり、前面からのすきま風と
相まって、他機種に比べて「寒かった」と言うことである。
この方式は、不時着時にエンジン(最大の重量物)が前方(パイロット!)に
向かって飛んでくる(即死!)恐れも大きく、私的にも賛成できない・・・。
37mm砲の威力は大きいが、対小型機の戦闘では役に立たなかったと言う。
(但し、キャノピー越しでも弾丸の飛び去る音が聞こえたと言う。 恐っ。)
ソ連軍に供給された機体は、その37mm砲に目を付けられ、対地攻撃機と
して活躍。 ドイツ戦車隊を叩く航空戦力の一翼を担いつつも、元が戦闘機
だけに、今で言う戦闘攻撃機的な運用もされていた。
自動車のような横開き式のドアがコクピットの左右にあり、そこから搭乗する
ようになっていたが、緊急時に上手く機外に出れるのか非常に疑問・・・。
総じて、冒険しすぎた為に、うまくまとまらなかった機体と言えようか。

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