B29 スーパーフォートレス



2200馬力4発 576km/h
第二次世界大戦を通じて、最高、最強、の爆撃機。
まさに「世代の違う」機体である。
排気タービン過給器の圧力を利用した画期的な与圧キャビンは本機に
10000m以上の高高度での作戦行動を可能とさせ、高高度性能の
不足している迎撃機(日本機)の迎撃をよせつけさせなかった。
防御火網の弾幕も熾烈を極めており、それが数十機の編隊を組んで
やってくるのだから、言葉もない。
一般に対B29戦闘での勇姿を知られているのは、ごく一部の生存者の
例であって、その実は、迎撃高度に舞い上がることすら出来ず、近付い
ても、12.7mmの餌食になる迎撃機が多かった。
持てる国の物量と技術をまざまざと見せつけている機体と言えよう。
日本各地を焦土とさせ、戦死した軍人よりも多くの民間人を殺傷した
戦略爆撃を敢行し、世界初の核兵器を実戦投入させ得たのは、偏に
本機の存在があったからである。
日本軍との初顔合わせは、非常に「こじんまり」としたものであった。
数機のB29と数機の一式戦がちょこっと撃ち合っただけである。
両軍共に損失無し。 B29の旋回銃塔が1つ、動かなくなっただけ。
しかし、そのB29の進出した中国・成都からの日本内地爆撃行や、
陥落したマリアナ諸島・イスリー飛行場群からの無差別焼夷弾爆撃は、
まさしく日本の死命を制したと言えよう。
日本軍はラバウル戦線でB17・B24に敗れ、本土決戦で本機に敗れた。
日本の航空部隊はまさに四発重爆撃機に敗れたのである。

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