P26ピーシューター



600馬力 377km/h
1932年に初飛行したボーイング社の「豆鉄砲」は、機首のカウル
こそ輪形のタウネンドリング式だが、列強の主力が複葉羽布張りの
時代に現れた全金属製低翼単葉機である。
強度の問題から主翼には張線を張っているので、見た目額面通りの
空力性能ではなかったと思われるが、先見性はあったと言える。
なにせ1932年と言えば昭和7年にあたり、日本式に表せば九二式だ。
日中戦争当時には中国国内にも流れていたようで、日本軍機を迎撃
した記録も残っている。
太平洋戦争開戦時はさすがに旧式化していたが、真珠湾の陸上基地に
配備されていた機体もあり、日本軍の奇襲でほとんど飛び立つ間もなく
壊滅した。 またフィリピンに配置されていた機体は、どうにか迎撃に
飛び上がったものの、瞬く間に護衛の零戦に叩き落された。
以後は本土内でいくらか飛んでいたものの1942年までに退役した。

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