Po I−16
775馬力 440km/h
世界初の実用低翼単葉引込脚の機体としては特筆モノである。
初期型から最終生産型までエンジン、武装、装甲が順次強化
されており、数値の変動がよくわからない。
エンジンは何とアメリカのライトサイクロンエンジンの
ライセンス生産であり、現在では想像できない。
全幅は9m程度だが全長が6mと極端に短く、その上尾翼が
コンパクトな為に縦の操縦安定性が致命的に悪かった。
この傾向はソ連の戦闘機には良く見られた傾向なのだが、
まさかそういう設計思想が奨励でもされていたのだろうか?
もうひとつの特徴的な装備が、機首カウリングのエアインテイク
に装備されたシャッター。 厳寒のエンジン始動時にこれを閉じ
ておけば、熱がこもりエンジンが暖気しやすくなる。
寒冷地国家ソ連ならではの素晴らしい装備だ。
スペイン内乱、ノモンハン事変、などで活躍しており、旧式と
なった後も対ドイツ戦線にも投入されている。
ノモンハンでの日本の九七戦との死闘は有名だが、一撃離脱に
徹した場合、九七戦では追撃できず、後3ヶ月ノモンハン事変
での航空戦が続けられたら、戦勢は変わっていたかも知れない。
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