Il−4



1100馬力2発 430km/h
双発爆撃機DB−3の改良型の機体で元々はDB3−Fと
なる予定であったが、命名法の変更でIl−4となった。
大きな改良点として、抵抗の大きかった少々野暮ったい
機首形状が、ガラス張りの流線型に変更されている。
DB−3譲りの長距離性能を引き継いで、長距離の爆撃
や魚雷を搭載して陸上雷撃機としても運用された。
1939年の登場ながら、設計者のセルゲイ・イリューシン
の卓見から、木製化への布石が打たれていた。
金属製セミモノコック構造として出来上がっている機体を、
後付けで木製化しようとしても出来るものではない。
あらかじめ設計段階から木製化を見越したのは大正解で、
この処置によりドイツ軍が独ソ戦の戦端を開いた以降も、
金属物資が入手しづらいより東方の疎開先で生産が続け
られていった。 (東方シベリアは木材の宝庫)
双発で3800kmと、欧州では十分な航続力を持っている
事から、5200機以上が生産されソ連空軍の主力爆撃機
として活躍。 ベルリンへの爆撃も敢行している。
戦後は多くが当時の衛星国に供与された。

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