Yak―6
165馬力2発 187km/h
1942年6月に初飛行を行い、9月には量産に入るという、早さが勝負
の機体である。 「最小限の労力と資材と時間で生産できる便利な機体」
というファジーな設計思想の元に完成した木製骨組み羽布張り構造の
本機は、設計上直線部分も多く生産性に配慮している事が伺える。
主翼中央部分は長方形、外翼部も翼端以外は直線テーパー形式で、
胴体とのギャップを少なくするフィレットも最小限の大きさに。
低馬力ゆえに飛行性能は高くないが、高い生産性と使い易さは、本機の
評価を非常に高めた。
不整地での離着陸距離も双発機としては優秀で、離陸距離は280m、
着陸距離は220mにすぎない。
輸送任務をはじめ、写真偵察やグライダーの曳航にまで使われた用途
の広さも、こういった基本的な使い易さがあっての事だったろう。
結局、次世代の多用途機が現れる、1950年頃まで使い続けられた。
画像では胴体下に30kg程度と思われる爆弾を5発搭載し、背部に
機銃も装備した軽爆撃機型だが、基本型は輸送機のままである。
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