麻 疹(はしか)


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*麻疹*

麻疹患者の咳や鼻汁中の麻疹ウイルスによるインフルエンザと同様のヒトからヒトへの空気感染(飛沫核感染)の他に、飛沫感染、接触感染など様々な感染経路で感染します。
麻疹の感染性は非常に高く、感受性のある人(免疫抗体を持たない人)が暴露を受けると90%以上が感染します。
麻疹ウイルスは熱、紫外線、酸(pH<5)、アルカリ(pH>10)、エーテル、クロロホルムによって速やかに不活化され、空気中や物体表面では生存時間は長くありません(2時間以下)。

麻疹の症状は、前駆期(カタル期)、発疹期、回復期に分けられます。

前駆期(カタル期):麻疹ウイルス感染後10〜12日間の潜伏期を経て突然の高熱で発症します。
38 ℃前後の発熱が2〜4日間続き、咳、鼻汁、くしゃみといったいわゆるかぜ症状に続き結膜炎症状(結膜充血、眼脂、羞明)が現れ、次第に増強します。

発疹期:カタル期での発熱が1℃程度下降し治りかけた様に思えた後、半日くらいのうちに再び高熱(多くは39.5℃以上)が出るとともに(2峰性発熱)、 発疹が耳後部、頚部、前額部より出現し、翌日には顔面、からだ、上腕におよび、2 日後には手足にまで広がります。
発疹は次いで暗赤色となり、出現順序に従って退色してきます。

回復期:発疹出現後3〜4日間続いた発熱も回復期に入ると解熱し、全身状態、活力が改善してきます。発疹は退色しますが、色素沈着がしばらく残ります。
合併症のないかぎり全経過7〜10 日間で回復します。

患者の気道からのウイルス分離は、前駆期(カタル期)の発熱時に始まり、第5 〜6 発疹日以後(発疹の色素沈着以後)は検出されません。
この間が感染力をもつことになりますが、カタル期が最も感染力が強い時期です。

麻疹の合併症では、細菌の二次感染による中耳炎が最も多く、次いで肺炎がみられます。
1,000例に0.5〜1例の割合で脳炎を合併することがあります。発疹出現後2〜6日頃に発症することが多く、致死率は約15%です。

麻疹の診断 は、ウイルス分離、麻疹特異的IgM 抗体価の測定、急性期と回復期のペア血清での麻疹IgG 抗体でおこなわれますが、 従来日本では臨床症状のみで診断することが多くありました。

麻疹の特異的治療法はなく、対症療法(症状を抑える、せき止め、鼻水止めや解熱剤など)が中心となりますが、中耳炎、 肺炎など細菌性の合併症を起こした場合には抗菌薬の投与が必要となります。それ故に、ワクチンによる予防が最も重要です。

ワクチンについてはこちらをごらんください。