ヒトメタニューモウイルス


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ヒトメタニューモウイルス(hMPV)とは、感染すると咳と鼻汁と発熱の症状が出現するウイルスです。まさに風邪の症状です。 乳幼児が感染した場合が問題で、38−39℃の熱が上がったり下がったりします(弛張熱と言います)。

よく知られてきたRSウイルス感染症と見分けがつかない感染症です。RSウイルス感染症よりやや年齢が高く、2−3才の子が罹り易いようです。3月から5月くらいに流行します。

罹ってから発症するまで3−4日前後です。診断は前述のRSウイルスと似た症状と鼻水からの迅速診断です。ただ、診断してもそのための治療法はなく、対症療法しかありません。

hMPV迅速検査が保険適応となっていますが、厚労省は検査をして保険を使ってほしくないので、画像診断(レントゲン検査)した上で、 hMPVが疑われた場合のみ保険で診療を認めるという縛りをつけています。病院で入院が必要な場合以外は認めないということです。

そうすると診療所では自費(3000円程度)でないとhMPV迅速検査は出来ない?となりますが、 小児科総合診療料を申請している診療所では3才までの子に関しては保険内で可能です。当院も申請しております。

hMPVと診断しても特殊な治療法が無く、かぜと同様の治療法しかないのですが、前述の弛張熱が4−5日続きますので、保護者にとっては非常に心配ですから、 簡単に出来る迅速検査は周囲の流行状況をみて検査は3才までの子では必要と考えます。

熱が無く、全身状態が軽快したらよいとの登園基準ですから、普通の風邪と同様です。
また、2−3才から罹患することが多いので、乳児がかかるRSウイルス感染症より症状は軽症です。