感染性性胃腸炎(おなかにくるかぜ)


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一般にはロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスが腸管に感染して、発症します。

初冬から初春にかけて、乳幼児が主に罹患します。下痢、嘔吐、腹痛、筋肉痛、発熱がみられます。

ロタウイルスは、主に乳幼児がかかり、2−4月ごろに多くみられます。ロタウイルスに対する抗体は、乳幼児では弱く、1回罹ってもまた罹ります。 学童以上では抗体が獲得されていることが多く、罹ることは少ないようです。
潜伏期間は2ー3日で、病初期には発熱と嘔吐が2日程度みられ、以後嘔吐は減って頻回の下痢が5−7日間続きます。 下痢は水様性が多く、初めは普通の下痢便であっても途中から白色から黄白色に変わってくることが特徴ですが、単なる下痢便のことも多くあります。血便は稀です。
昔はロタウイルス腸炎に罹ると重症で、入院や点滴が必要な場合が多々ありましたが、最近は軽症のことが多く、お薬だけで十分よくなる場合がほとんどです。

ノロウイルスは、乳幼児から成人まで広範囲に感染します。抗体は出来るようですが持続期間(数年)が短いようで何回でもかかるようです。
嘔吐は1日程度軽快しますが、下痢は3−5日続きます。
アデノウイルスによる場合は、熱と嘔吐と下痢です。幼児に多くみられます。熱と嘔吐は軽症ですが、下痢は1週間程度続きます。

*診断*

冬季の嘔吐、下痢、腹痛、筋肉痛、発熱などがある場合には、まず感染性性胃腸炎(おなかにくるかぜ)を疑います。
高熱やクリーム色から白色の下痢便がひどく症状が重い場合はロタウイルスが疑われますが、確定診断は、便の迅速検査で出来ます。
迅速検査ではロタウイルスとアデノウイルスが検出可能です。所要時間は5分程度です。
これらのウイルスが陰性の場合には、ノロウイルスが疑われます。

*治療*

『こんな時どうする』の項を参照して下さい。初期の嘔吐している時は、脱水を心配して水分等を与えるとかえって嘔吐を誘発し、 脱水を助長します。嘔吐はまる1日前後ですから、嘔吐のひどい時は、水分は出来るだけ飲まさないほうがよいと思います。


嘔吐が止み、下痢だけの時はイオン飲料を主体とした水分補給をしましょう。
これらのウイルスに効く抗生剤等はありません。抗生剤を飲ませると、かえって下痢を助長しますから飲ませず、 吐き気止めの薬と整腸剤を吐き気が軽快してきたら飲ませましょう。
これらのウイルスによる胃腸炎は、ウイルスを撃退する抗生剤がまだありません。
嘔吐が激しい場合は、吐き気止めの座薬、注射が治るまでの期間を楽にするでしょう。
嘔吐が1日以上続く場合で脱水になりそうな場合は点滴が必要になることも無いわけではありません。
但し、上記の薬による治療をすると病気が早く治るわけではありません。
要するに、この病気は自然に治癒します。軽症の場合は食事に気をつけるだけでよいでしょう。

*予防*

感染力は強く保育園では集団発生が毎年発生しています。
吐物や下痢便からの経口感染で人から人へ感染します。吐物を処理した後もウイルスが残っていますから、消毒が必要です。
消毒はアルコールも使われますが、やや効果が悪いようです。次亜塩素酸ナトリウムの入った漂白剤(ハイター、アリエールなど)がよいそうです。 これで、吐物をきれいにふき取ったあとに拭きます。吐物が衣類などについた場合はこの漂白剤に少し漬けてから洗うとよいです。
どのウイルスは発症後少なくとも2週間程度糞便に排泄されます。
母親や保母などの手指を介して感染が広まりますから、手指を石鹸や流水でよく洗いましょう。
ただし、漂白剤で手や体を洗ってはいけません。ご注意ください。