大和郡山市医師会広報指定席
矢田山にて最近の喜び
原 文彦先生



光陰矢の如く開院後3年が過ぎ去りました。今まで大きな問題なく来られたのも医師会の先生方、地域の患者様のお蔭でありこの場をお借りして深く御礼申し上げます。また、難しい症例、入院・手術を要する症例、セカンドオピニオンなどの診察依頼には田北病院、奈良社会保険病院や地域の基幹病院の先生方にはいつも無理をきいていただき感謝しております。有難うございます。

さて、私は地元である矢田山町で開院させていただいております。最近の嬉しかったこと、嬉しいことを2つほど紹介させていただきます。

まず1つ目に、開院当初から田北病院で2ヶ月に1度開催される整形外科勉強会に出席させていただいておりますが大変勉強になります。診断に難渋したり、稀な症例、治療方針などについて話し合います。昨年、その会合で田北病院の川西部長が第一肋骨骨折の稀な症例をご教示くださいました。肩甲骨に痛みを訴える疲労骨折の一例で珍しい症例でしたので私の脳にインプットされていました。その数ヵ月後、偶然にも同疾病を持つ患者さんが来院され見逃すことなく診断をつけることができました。稀に後遺症が発生することもあるため治癒した患者さんを前に安堵しました。

次に、患者さんから心温まる作品を頂戴すると嬉しいです。子供が書いてきてくれた私の似顔絵や年配の男性が作られた紙粘土の干支、開院当初に初老の女性から置いておくように命じられた小さな招き猫(笑)は診察室シャウカステンの上にあります。待合室の一角には趣味で作られたという木目込み人形、押し絵、和紙製の傘、親子犬のぬいぐるみ、さらに水墨画、書道、一刀彫、ついにはクリスタルガラスで出来た1/500大の東京スカイツリー(借り物)が並んでいます。私の父も現役時代には患者さんが書かれた掛け軸など数本を展示しておりました。これらを診察終了後の薄暗闇で見て回ると何故か嬉しくなり明日への活力が湧きます。

これからも地域の皆様のために少しでも貢献できますよう精進していきます。今後とも御指導、御鞭撻を賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。

以上は平成24年に大和郡山市医師会報に掲載して頂きました内容です。既に開院後8年が経ちましたが、当時と変わらない気持ちで毎日過ごしております。


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gfish@nara.med.or.jp

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