職場から、梅田の隣、福島駅近くにある関西将棋会館へ行くためにJR郡山へ向かって歩いていると、不思議な行列に遭遇しました。4月の桜の季節、お城祭りの最中の事でした。
白い狐の面をつけた子供達が行列していたのです。「白狐お渡り」というのだと後でわかりました。子供達は源九郎稲荷神社から出発していたようです。
源九郎稲荷神社は、京都の伏見稲荷、愛知の豊川稲荷とともに三代稲荷のひとつで、五穀豊穣、商売繁盛の後利益があるそうです。神社の名前である源九郎は、歌舞伎の「義経千本桜」に出てくる源九郎狐。
この狐は、静御前が持つ初音の鼓が両親の皮で出来ていたことから、それを慕い、源義経の家来に化けました。そして、義経と静に寄り添い、兄頼朝に追われた二人を守り続けていましたが、途中、義経に狐であることを見破られてしまいます。
義経は、親を慕う狐に同情し、また自分達を狐の神通力で守り通してくれたことに感謝し、自分の幼少名である「源九郎」の名をこの狐に与えます。源九郎稲荷にはそういうゆかりがあるそうです。