この1機 <SBDドーントレス>
アメリカ海軍 SBD−1 ドーントレス 緒元
全幅12.674m : 全長9.804m : 全高4.140m : 主翼面積29.91平方m
尾翼幅5.410m : 轍間距離3.210m : 自重2099kg : 全備重量2678kg
翼面荷重148.48kg/平方m : 発動機 ライト サイクロン R1820−32
離昇出力1000馬力、公称950馬力/高度2300m
機載燃料量 翼内タンク340L×2 計681L
プロペラ ハミルトンスタンダード定速式3翅、直径3.28m : オイルタンク44.3L
水平最高速度407km/h(高度4800m) : 上昇力 高度6000m迄15分48秒
実用上昇限界9022m : 最大航続距離1585km
固定武装 同調装置付きブローニングM2、12.7mm機関銃2門
ブローニングM1919、7.62mm後方旋回式機銃1門(−3型以降は連装1基)
ダグラス社製の試作機XSBD(X:試作、S:スカウト(偵察)、B:ボマー(爆撃)、D:ダグラス社)
は、建造中の新型空母のヨークタウン級に搭載する新型機として、元々はノースロップ社で設計された
BT−1(B:爆撃、T:ノースロップ社)にその始祖をさかのぼる。
BT−1は少数がノースロップにより生産されて艦載されたが、生産設備が工場ごとダグラス社の支配
下に入る事となり、その後ダグラス社がSBDとして生産を継続することになる。
設計者のエド・ハイネマンは、後年A−4スカイホーク攻撃機を設計した名設計者。
SBDは軽量化の為に主翼の折り畳み機構が無かったが、A−4も同じ理由でやはり主翼折り畳み機構
を備えていなかった。 徹底された軽量化へのハイネマンの設計方針がよくわかる。
BT−1
主脚が後方折り畳み式の為に主翼下に大きなフェアリングがあり、少々機体の優美さを損なっている
ように感じるのだが・・・。 他にも、尾翼が比較的丸っこい、低馬力の小径エンジンゆえに絞られ
たエンジンカウル、キャノピーが低い等々、SBDとの違いが思ったより多い。
SBD
細かい所はかなり洗練されている。 主脚も内側引っ込み式に改めたので、特徴的な主翼下のフェア
リングもなくなっている。 エンジンは直径が250mmも大きくなり、エンジンカウルはかなり大
型化されている。
基本的には、空力的に洗練され、出力は向上し、近代戦に即した機体へと進化している。
尾翼後面が前傾しているのは、艦載時の三点姿勢時に尾翼後面が垂直になるようにするための工夫。
次項
特集見出しに戻る