戦略爆撃機 3
損 害
いかに重装備を誇り、物量にモノを言わせ、圧倒的な戦力で
迫ろうとも、軍用機であり、敵地へ侵攻する以上、絶対的な
宿命とも言える損害が出る。
一発の被弾が致命傷ともなれば、数十発の被弾にも耐えて
帰還する機体もある。
戦略爆撃機の場合、それが最も顕著である。
無敵とも思われそうな戦略爆撃機の悲惨な損害を見てみたい。
被弾、発火したB−24。 胴体が炎に包まれており、極めて危険な状況である。
被弾の結果、敵地に不時着。 コックピット部分が完全に破壊されているB−24。
高射砲の直撃を受けたのか、機種前方が完全に破断したB−17。
操縦系統は完全に破壊されている為、墜落の運命をたどる。
被弾、主翼が破壊され,片翼となって墜落するB−17。
ヨーロッパ戦線では、多くのB−17が同様の運命をたどった。
ヨーロッパ戦線の戦闘で撃墜されたB−17は4688機。
同じくB−24は3626機に上る。
全員が戦死したのではないにせよ、一機あたり10人の搭乗員が
必ず犠牲になる。 計算上、1年間に3回全滅させられた部隊
もあった程、その損害は多かった。
次項
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