アフリカ戦線


第2次大戦中で、ドイツにとって最も必要ない戦線がアフリカ戦線
である。 元々、ドイツ(と言うよりナチスか。)が第2次大戦への
火蓋を切ったのは、イギリスを含むヨーロッパ席捲(領土拡大)が
大きな理由であり、ソ連との開戦すら「やっちまえ〜」的なところ
があった。  当時の独ソは表面上は穏便な関係であり、ドイツが
いきなりソ連の横っ面を張り倒さなければ、それほど早期の開戦
に至る事は無かっただろう。
しかしドイツは踏み切った。
西のイギリス(+アメリカ)、東のソ連、2つの戦線で大国と開戦し
北方でもスカンジナビア半島で多々の問題行動(軍事行動)を遂行
するに至った。

そんな情勢の中、まったく必要無い戦線が南のアフリカ戦線である。
元々、アフリカ大陸北部海岸沿いの広大な地域は、今見てもおかし
な国境線になっていると思う。 あまりに直線的なのだ。
当時の先進国の、ゆがんだ植民地政策の名残である。
そして1940年6月、ここで戦火を開いたのはイタリアであった。


イタリア軍ご自慢の戦闘機Cr42。 複葉です。
Cr32と並んで序盤のアフリカ戦線の空を飾った。
当時の在アフリカイギリス空軍の主力はグラジエーター複葉戦闘機。


当時のイタリアの爆撃機、Ca310双発爆撃機。
総合的にアフリカ戦線での配備は少数であった。
ノルウェー空軍は国の特産品「鱈の干物」と交換で本機を購入、
スウェーデンもほぼ同型機のCa313を購入。
両国における本機の運用結果は最悪のものであったと言う。

イタリアにとっての友邦ドイツは、今イギリスと交戦中である。
イギリスは地中海や北アフリカにも大きな権益を持っている。
ここで一暴れすれば、苦戦中のイギリスがあわてるのは必定。
さらにドイツからの援護要請もあったではないか。
うまくいけばイギリスの植民地権益をイタリアのものにできる。
ムッソリーニはGOサインを出した。
しかし、機械化が徹底的に不足しているイタリア軍はすぐに
侵攻の限界点に達し、機械化が進んでいたイギリスの反撃が
始まる。 苦戦するイタリア軍。
ドイツはロンメル大将を指揮官としてアフリカ軍団を編成。
ここにアフリカ戦線でのドイツ対イギリスの戦いが始まる。




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