小さな特集



今回は少し気になった事をアップしたいと思います。
昔から細々と語り継がれてきました。 ドラえもんの物語にもなっていました。
さすがにドラえもんでは、小さな子向けに情けのあるエンディングになって
いましたが、現実はそうはいきませんでした。

空に帝都の砦あり、と謳われた東京の空からB29の投下した爆弾が降り始め
ると、さすがに日本の軍部も「我が軍勝利!」とばかりは言っていられなくなり
住民に愚かしい指示を出す。
たとえば「あなたは隣家が火事になった時、火を消すのに力を貸さず逃げ出すのか?
爆弾は爆発した時だけが爆弾であって、その後は火災であるから、隣家の火災を
消すのに尽力しなさい。」と。 B29の絨毯爆撃下で消火活動を続けろと言うのだ。
もちろん、爆撃下で勇敢に消火活動を行った民間人は、爆撃というものを受けた国に
数多く存在した。 そして多くが犠牲になった。

でも、人間だけが犠牲になった訳ではなかったのです。


空腹だった雄ライオンは毒入りの馬肉を食べ苦しんでいる所を刺殺。
白熊は毒肉を食べなかったので、飼育員6人がかりで絞殺されました。

爆撃が本当の脅威と感じ始めた頃、動物園の動物たちは軍の命令で殺されました。
軍はこれを、「丁重に処置した」と発表しましたが、実際は動物園に対する惨殺命令
と言っても過言ではないでしょう。 もちろん当時の軍の命令は絶対です。
爆撃が始まり動物園の建造物が破壊されれば、爆撃下の都市部に猛獣が逃げ出す
事態を回避する為と言う理由もありました。 実際のところ、大食いの動物を口減ら
しする理由もあったらしいのですが。

当時は動物園でも飼料の入手が困難になってきており、自前での自給自足を行って
いましたがそれも限度があり、特に肉食獣用の肉類の確保のために、動物園で飼育
されている小型の動物らをエサにしたりもしました。
人間用の物資も窮乏していく戦況の中で、もはや動物達に分け与えられる物資は
確保できなくなっていったのです。

毒殺用の薬剤は硝酸ストリキニーネと言い、強力な苦味を持つものらしく、多くの
動物達が毒入りのエサを食べなかったらしいのですが、それらは自分を世話してくれた
人達の手によって殺処分されることになるのです。

多くの猛獣が絞殺されていきました。
銃殺すると周辺住民に不安を与えるとの事で、大音響を伴わない殺され方をされました。
この時、毒を与えられた後に刺殺されたライオンのつがいは、エチオピア国の皇帝から
日本の皇室に送られたという由緒がありました。



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