小さな特集2



前回の特集に続き、記しておきたいと思います。
前回の特集は現在の東京都の上野動物園の内容が主になっています。
今回は大阪府の天王寺動物園の内容となります。
2018年の夏はとても暑かったです。

1945年3月13日から14日へ日付が変わる寸前から始まった第1回大阪大空襲。
300機近いB−29の狙いは、大阪・淀川沿いの北区、西区、港区の隣接3区。
しかし実際は、大正区、浪速区、住吉区、阿倍野区なども焼夷弾爆撃を受け、難波、
心斎橋、大阪日本橋、道頓堀などは壊滅状態。
天王寺動物園は天王寺区にあるが、そこは阿倍野区と浪速区に挟まれた地域が
無傷で済む訳もなく、園内敷地だけで2000発のM69焼夷弾が落着した。
天王寺動物園は約11ヘクタール=11万平方メートルの広さがある。 
単純計算で330m四方の広さであるが、そこに2000発のM69がバラ撒かれた。
1発あて38発のM69を束ねたE46は、1機のB−29に40発程搭載される。
E46収束焼夷弾40発だと、40×38発で1520発のM69焼夷弾が積載されている。
こうして、ほぼ1機分+αの焼夷弾が天王寺動物園内に落下した計算になる。
11万u÷1520発=72uに1発 単純計算して72u=8.5m×8.5m
ほぼ8m四方に1発のM69が落下した計算になる。 2DKの小型住宅並みの広さだ。
あなたの8m四方に1発と言う事は、あなたの横4mの地点に1発落ちている計算です。
さて、4m(畳の縦2枚分)向こうでビニールに満々入れたガソリンに火をつけてみたら
どうなるか想像してもらいたい。


当日ではないものの、比較的低高度から港湾地区を狙ったと思われる画像。
弾頭の形状から米軍お得意の500ポンド通常弾と思われる。 日本軍なら225kg
爆弾ということになる。 B−29は1機宛これを40発程搭載できる。


昭和の復興再建後、わずか15年でまたしても焼けた大阪城。 本丸は破損した
だけで済んだが、周囲には大阪砲兵工廠をはじめとして各種の軍事施設が存在
した為、何度も叩かれた。 3月13日の空襲が、その先駆けとなった。


昭和53年にもなって吹田の再開発で見つかった不発弾。
この3枚は天王寺動物園にて展示されておりました。

この日の夜間空襲で多くの一般市民と共に、10種類33匹の動物が犠牲に
なったと言われていました。



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