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第3回全国水平社大会協議会提出議案 (1924年3月)

 全国水平社は、衡平社が創立される1カ月前の1923年3月、第2回全国大会で「水平運動の国際化」を決議し、被差別マイノリティの国際連帯を目指していた。
 全国水平社と衡平社の連携を正式かつ最初に提起したのは、1924年3月3日の第3回全国水平社大会協議会提出議案中の群馬県水平社の提案による 「朝鮮の衡平運動と連絡を図るの件」であり、この案件は同大会で奈良県小林水平社から提案された日本本土の在日朝鮮人(鶏林同胞)の差別撤廃運動を支援する 「内地に於ける鶏林同胞の差別撤廃運動を声援するの件」という議案とともに可決された。
 衡平運動の議案については、「朝鮮には被差別階級たる白丁がある。彼等は一般の朝鮮人から差別の待遇を受けている。彼等は衡平社を組織したのである。 衡平社の綱領は水平社の綱領に似ておる。我々ハ衡平社と連絡をとりたいのである」と説明された。
 ここから全国水平社と衡平社の交流と連帯が開始されるが、「内地に於ける鶏林同胞の差別撤廃運動を声援するの件」の可否については、 日本国内の在日朝鮮人が「白丁」を差別しないことを条件に可決されたこと、また緊急動議として「在日朝鮮人の取扱いに関して政府に警告するの件」も可決されたことは特筆されるべきである。

第3回全国水平社大会協議会提出議案-表

第3回全国水平社大会協議会提出議案-裏